三菱商事ライフサイエンスは、 調味料の酵母エキスや健康素材のシステインペプチド(グルタチオン)含有酵母エキスなどを製造する生産子会社の興人ライフサイエンスの佐伯工場敷地内に新たな研究棟を建設し、20日竣工した。
佐伯工場は、1953年に興國人絹パルプの溶解用パルプ工場として操業を開始。発酵事業の分社化による旧興人ライフサイエンスの設立(2012年)を経て、旧MCフードスペシャリティーズ、旧三菱商事フードテックとの会社統合により2019年4月にスタートした現体制に至るまで、酵母エキス等の生産拠点として65年を超える歴史を持つ。同社のバイオ分野の研究開発を支える要の拠点として強化を図るべく、バイオサイエンス研究所の建屋および設備・機器を刷新し、新研究棟を建設した。
新研究棟は、延床面積4038.78㎡の鉄骨造り2階建て。基礎研究、応用研究、各種分析、スケールアップ開発等を手がける研究開発機能とGMPに準拠した品質保証・品質管理機能を有し、施設内には各種微生物を扱える設備を設置している。工場(製造部門)に隣接するメリットも活かし、素材開発に注力する。食品向けにニーズが高まっている酵母エキス開発や、先頃設立したニュートリション事業向けの健康素材開発に期待が高まる。