オリザ油化では、米国スポーツニュートリションの第一人者であるDr. Lopez監修のもと、米国オハイオ州の臨床機関THE CENTER FOR APPLIED HEALTH SCIENCES(CAHS社)において紫茶エキスの運動機能向上作用について臨床試験を実施し、運動パフォーマンス向上効果や筋肉のダメージ・炎症抑制効果などを確認したと発表した。
男性30名を被験者としたランダム化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー比較試験において、紫茶エキス100mg(コントロール)、デキストリン100mg(プラセボ)を8日間連続摂取し、14日間のリカバリー(Wash Out)期間後、再び8日間連続摂取を行った。試験期間中、インピーダンステスト(電気抵抗値を計測することで体組織を測定)、レッグエクステンション(大腿四頭筋の筋力・筋量をアップさせるトレーニング)によるパフォーマンステストを実施するとともに、DEXAテスト(骨密度測定)、VAS(アンケート調査)による筋肉の痛みの評価、エクササイズからの回復レベルの測定を実施した。
すると、紫茶エキス摂取グループは有意差を持って、
1)筋肉のダメージと炎症を抑制する効果
2)運動パフォーマンス向上効果(特に、大腿四頭筋の筋力・筋量をアップさせる効果)
3)運動を継続するモチベーション(積極性・やる気)を向上させる効果
4)アスリートに重要なパンプアップ誘発(運動後の一時的な筋肉の膨張)効果
などを確認した。
同社は以前から紫茶エキスの抗肥満効果や美容効果、筋肉量や筋肉の増強に関するAMPK活性化作用(特許出願中)、NO産生促進作用(特許出願中)を見出していた。今後はダイエット系だけでなく、筋肉疲労の軽減素材や筋肉の質・量を改善する素材、さらには運動を継続するやる気向上素材としての期待もかかる。
※紫茶とは
ケニア茶業研究財団が約25年の歳月をかけて作り出した新種の茶(Camellia sinensis, TRFK306) で、新芽や若葉にはアントシアニン(peonidin-3-O-glucoside, peonidin-3-O-(6″-malonylglucoside)が含まれているため赤紫色をしている。含有成分としては、緑茶に含まれるカテキン類、キサンチン類のほかに、特徴的なポリフェノールとして1,2-di-galloyl-4,6-hexahydroxy-diphenoyl-b-D-glucose (GHG)がある。
なお同社では、紫茶エキスおよび紫茶の売り上げの一部をアフリカへ支援する「アフリカ支援プロジェクト」の取り組みを開始した。この取り組みはSDGsの
2(飢餓をゼロに)
3(すべての人に健康と福祉を)
5(ジェンダー平等を実現しよう)
6(安全な水とトイレを世界中に)
8(働きがいも経済成長も)
9(産業と技術革新の基盤をつくろう) のゴールに対応している。