農林水産省は6月16日、「令和元年度食料・農業・農村白書」を公表した。本文及び概要は、https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r1/index.html に掲載されている。以下、内容を抜粋して紹介する。
■食料自給率
2018年度の供給熱量ベースは、天候不順により小麦等の生産量が減少したこともあり前年度から1ポイント低下し、過去最低の37%となった。生産額ベースでは前年と同じ66%となった。
■農林水産物・食品の輸出
2019年の農林水産物・食品の輸出額は、9,121億円と7年連続で過去最高を更新。
(ただし、目標とした1兆円には届かなかった)
特に、和牛人気の高まりで牛肉の輸出額が大幅に増加した。
■知的財産の保護
地理的表示(GI)保護制度(地域ならではの特徴的な産品の名称を知的財産として保護)に基づき、2019年度は新たに19産品が登録され、合計94産品が登録されている。
■食品産業の動向
2018年の食品産業の国内生産額は、前年から0.6兆円増加し、99.9兆円となった。
前年と比較すると、水産食料品、惣菜等の工場出荷額の売上が増加。
■食品ロス問題
食品ロスは年間612万トンにものぼる。2019年10月に食品ロスの削減の推進に関する法律が施行された。食品リサイクル法の基本方針において、事業系食品ロスの半減目標が設定されている。食品ロス削減に向けた消費者啓発ポスターの掲示や、食品小売業者による納品期限の緩和、食品製造業者による賞味期限表示の大括り化等商慣習の見直しを推進。
そのほか、主要農畜産物(小麦、大豆、野菜、果実)の生産動向や、トピックスとして日米貿易協定の発効と対策等を掲載。災害からの復旧・復興に関する状況や、新型コロナウイルスへの対応についても盛り込まれている。
公表のお知らせ⇒ https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r1/index.html
PDF掲載⇒ https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r1/zenbun.html