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エクセルバイト社、EVNol SupraBio™がNGFに関与する経路を介して糖尿病性神経障害に作用する可能性を示唆

エクセルバイト社の製造するパーム由来トコトリエノール・トコフェロール複合体含有製品「EVNol SupraBio™」(エヴァノール・スープラバイオ)が糖尿病性末梢神経障害(DPN)患者の神経成長因子と神経伝導速度を有意に改善することが明らかにされた。モナッシュ大学マレーシア校の研究グループにより実施された多施設前向きランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果で、Nutrients誌に発表された。

試験では80名を二群に分け、EVNol SupraBio™200mgを1日2回、またはプラセボを摂取し、神経伝導速度検査(神経が重要な信号をどのくらい速く送ることができるかを測定)を正中神経、腓腹神経および脛骨神経の三種類について行った。

DPN患者は大有髄線維の損失により神経伝達速度が低下するが、摂取8週後に調べたところ、EVNol SupraBio™群はプラセボ群比で三種類すべての神経で神経伝達速度の有意な改善が認められた(正中神経:+1.25 m/s;腓腹神経:+1.60 m/s;脛骨神経:+0.75m/s)。

慢性高血糖は糖尿病患者の酸化ストレスを増やし炎症経路を活性化させ、神経成長因子(NGF)を減らす。これらがDPNを発生させる原因とされている。EVNol SupraBio™は強力な抗酸化剤および抗炎症剤として酸化ストレスや慢性炎症に作用してDPNを改善するのではないかと考えられた。しかし、酸化ストレスや炎症活性の血清バイオマーカーは二群で同じままであることが結果から明らかにされた。

一方、8週目にEVNol SupraBio™群における血清神経成長因子(NGF)がプラセボ群と比べて有意に増加することが見出された。この血清NGFの増加は、神経損傷の回復および神経機能の修復を示しており、EVNol SupraBio™はDPNの改善のためにNGFに関与する経路を介して作用している可能性の強いことが示唆された。NGFを有意に改善するEVNol SupraBio™の能力は、神経伝達速度上昇における代替経路となる可能性があると考えられた。

EVNol SupraBio™の糖尿病性合併症に関する臨床研究は2016年にスタートしており、今までに4本の臨床研究論文を発表している。今後、新たな臨床試験として糖尿病合併症におけるEVNol SupraBio™の用量依存性研究も計画されている。

※エクセルバイト社の製品は、日本では光洋商会(http://www.koyojapan.jp/)が取り扱っている。

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