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オリザ油化、シワ改善機能をもつ「フィトレチノール™」を上市

オリザ油化は、飲むシワ改善機能を訴求した「フィトレチノール™(PhytoRetinol™)」を新規素材として上市すると発表した。

原料となるオランダビユは、インドから東南アジア、中国に分布するマメ科植物で、果実が生薬として珍重されてきた。フィトレチノール™の有効成分であるバクチオールは、化学的な構造がレチノールと似ていることから天然のレチノールとして注目されつつある。

同社は、各種in vitro試験および臨床試験を通じて、フィトレチノール™が優れたシワ改善作用を有することを見出した。なお、フィトレチノール™はオランダビユ果実油中の光毒性成分フラノクマリン類(ソラレン)を完全に除去しているため、安心して利用できる。

【臨床試験】
フィトレチノール™の構成物であるオランダビユ果実油を用いて、シワに対する摂取モニター試験を行った。試験はバクチオール(1 mg)に相当するオランダビユ果実油含有粉末をカプセルに充填し、社内ボランティア男女に4週間摂取してもらった。抗シワ作用の評価ガイドラインに従って評価を行った結果、目じりに特に深いシワをもつ被験者において、シワ最大深度やシワ最大幅の改善が認められた。

【細胞試験】
フィトレチノール™の主成分となるバクチオールのUV-A照射による線維芽細胞の委縮に及ぼす作用を評価した結果、UV-Aによる細胞委縮に対して、フィトレチノール™やバクチオールは抑制作用を示した。この結果より、フィトレチノール™は紫外線によるシワの形成を抑制するものと考えられた。

また、フィトレチノール™のUV-A照射した線維芽細胞含有コラーゲンゲルに及ぼす作用を調べたところ、フィトレチノール™に収縮作用が認められた。つまり、コラーゲンゲルの収縮は、線維芽細胞と細胞外マトリックスの結合強化を示しており、加齢と共にたるんだ皮膚を引き締めることによってシワを伸ばし、目立たなくするものと考えられる。この結果からバクチオールは線維芽細胞と細胞外マトリックスの接合をタイトにすることにより、コラーゲンマトリックスを強固にし、シワの形成を抑制するものと考えられた。

【原料供給】
同社では、バクチオール含量を3%に規格化した油液「フィトレチノール™-3」と、1%に規格化した水溶性粉末「フィトレチノール™-P1」を揃え、11月16日から開催される食品開発展2020で紹介する。スペックが同じ化粧品用途(-3C、P1C)も用意している。臨床結果より1日当たりの推奨摂取量は、フィトレチノール™-3が35 mg, フィトレチノール™-P1が100 mgと処方しやすい。今後は、国内外の食品および化粧品市場へ、天然由来の抗シワ機能を持つ素材として積極的に紹介していく。

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