食品素材の記事

セラミドに含まれる「β-シトステロールグルコシド」の保湿作用に関する学術論文が科学雑誌に掲載

オリザ油化では、米由来セラミド「オリザセラミド®」にはグルコシルセラミド以外にも有効成分が含まれており、それが「β- シトステロールグルコシド(BSG)」であることを突き止めている。

さらにBSGの保湿作用について、宇都宮大学の特任教授 芋川玄爾博士との共同研究を行い、BSGに皮膚の角層セラミドを増加させる効果があることを見出した。本研究成果が査読付き科学雑誌「PLOS ONE」に受理され、公表されることとなった。

本研究は、ヒト表皮の三次元培養モデルを用いてBSGの角層セラミド量への作用、セラミド合成に関与する酵素の発現量への作用を評価したもの。BSGにより角層セラミド量が有意に増加するとともに、保湿に重要とされるセラミドEOS量が有意に増加することも分かった。さらに、セラミド合成に関与する酵素であるセラミドシンターゼ(CerS)およびグルコシルセラミドシンターゼ(GCS)の発現増加も確認された。これらの結果より、BSGは角層セラミドを増加させることによって皮膚の保湿力を高める作用があることがわかった。

「オリザセラミド®」は、主成分のグルコシルセラミドに加え、副成分のBSGも保湿作用を有することが明らかとなったことから、これら有効成分による相乗的な保湿作用が期待できる素材であると考えられた。なお同社は、本データを基にした特許(特許第6723737)も取得している。

論文原題
Takeda S. et al., β-Sitosterol 3-O-D-glucoside increases ceramide levels in the stratum corneum via the up-regulated expression of ceramide synthase-3 and glucosylceramide synthase in a reconstructed human epidermal keratinization model.
PLOS ONE, 16(3), e0248150 (2021)

関連記事

  1. 新規フラボノイド-シクロデキストリン包接化合物のGRAS認証を取…
  2. 東洋新薬、「大麦若葉末」が唾液中の免疫物質(IgA)を増やすこと…
  3. CBC、コスクラ社のエンドウたん白を日本市場で本格展開
  4. オリザ油化、米由来GABA「オリザギャバ」の睡眠と肌弾力機能に関…
  5. トマト種子エキス「リコリフト™」がタイで新規⾷品(Novel F…
  6. BGG Japan、ノコギリヤシエキスを年内に供給開始予定
  7. 肝機能改善作用で機能性表示食品の準備を進めるベニクスノキタケエキ…
  8. 日成共益、瀬戸内オリーブ葉粉末の原料販売を開始

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2024 出展者募集中

PAGE TOP