スーパー店頭に並ぶ商品で「無添加」「不使用」表示のある食品の割合が少なくとも10%強に上ることが消費者庁の調査でわかった。
「令和2年度 新たな加工食品の原料原産地表示制度等に係る表示実態調査結果」として公表しており、食品スーパーの各商品棚の上から2段目の商品1,349点を対象に、表裏にあるラベル表記等を調査。食品添加物を明記せずに単に「無添加」、「化学調味料無添加」等と任意の強調表示をしている食品は67品(5.0%)、食品添加物名を明記し、「〇〇無添加」、「〇〇不使用」、「〇〇を一切使用しておりません」等の任意の強調表示をしている食品は、147品(10.9%)となっている(両者の重複あり)。
本調査は、原料原産地表示に対する対応状況や現行の食品表示基準に基づく表示の実施状況及び食品添加物の不使用表示の表示状況について実態を把握するため、昨年7月に実施した。神奈川県横浜市の食品スーパーの協力を得て、加工食品の義務表示事項の記載箇所(一括表示欄)及び容器包装上に表示された食品添加物の不使用表示等をデジタルカメラで撮影し、原料原産地表示の有無、原料原産地表示の根拠法令等、新たな原料原産地表示における商品の表示方法、現行の食品表示基準に基づく表示(対応済み表示)の実施状況、食品添加物の不使用表示等の表示状況を調べている。
現在、消費者の誤認を招く食品添加物の不使用表示については、消費者庁主導で食品表示基準の禁止事項に該当するか否かのメルクマール(判断基準)となるガイドラインを策定中。容器包装上の表示を対象に、食品関連事業者等における表示の実態等を踏まえ、21年度末までにガイドラインを取りまとめることとなっている。
「令和2年度 新たな加工食品の原料原産地表示制度等に係る表示実態調査結果」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/research/2020/assets/food_labeling_cms202_210331_01.pdf