日研フードは、同社が販売している温州みかんの未熟果を原料とした「静岡県産青みかんエキスPSW」を用いて、アレルギーに関する臨床試験を行った。その結果がこのたび『薬理と治療』(vol.49 no.11)に掲載された。
論文タイトル:未熟温州みかんエキス粉末含有食品の摂取による目鼻アレルギー反応に及ぼす影響 ―プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験―
日研フード(株) 峰時 俊貴、原 正臣
関西福祉科学大学 健康福祉学部 福祉栄養学科 竹田竜嗣
うえのあさがおクリニック 小野貴弘
試験では、20~65歳未満の男女で、鼻目のアレルギー反応を有する健常者68名を対象に、「静岡県産青みかんエキスPSW」を400mg/日を18週間摂取してもらい、目・鼻のアレルギー症状6項目、QOLの質問17項目について検証した。
その結果、アレルギー性鼻炎症状の重症度スコアは、被験食品群で、プラセボ群に比べて摂取6週間後、12週間後で有意に低値を示し、症状の改善効果が認められた。
・摂取6週間後、12週間後 「重症度分類」が有意に改善
・摂取12週間後 「鼻閉の強さ」「くしゃみまたは鼻漏」が有意に改善
鼻症状(4項目)の総スコア、個別項目「みずっぱな」「鼻づまり」で有意な改善
なお、「QOL質問項目」のうち「睡眠障害」がプラセボ群比で摂取12週間後において有意に低値を示し、睡眠の改善がみられた。摂取18週間後までの結果をみると、ストレス軽減やリラックス効果の可能性も示唆されている。
◆「静岡県産青みかんエキスPSW」とは
未熟温州みかんを亜臨界水抽出技術により抽出したエキスを粉末化した製品。ヘスペリジンやナリルチンが含まれており、動物試験では、アレルギー性かゆみ軽減効果、鼻腔抵抗増加(鼻閉症状)に対する抑制効果、ヒスタミン遊離抑制効果などの抗アレルギー効果を確認していた。