メトラー・トレドは、多検体自動測定で作業効率・処理スピードの大幅向上と完全自動測定(終夜運転)でリソース不足を解消する自動滴定装置「Excellence Tシリーズ」(写真)の引き合いが伸長している。
食品成分の品質管理では、pH、ナトリウム/塩化物含有量、酸価、過酸化物価など幅広い測定を行う必要があり、1か月間に分析する食品サンプルは一般的に数百にも上ると言われている。Excellence滴定装置はオートサンプラー「InMotion™」を組み合わせることで、オペレーターの大幅な負荷軽減や省人化を可能にするほか、ユーザーインターフェイスをカスタマイズすることでタスクやアプリケーションを簡易迅速高精度に実行することもできる。食品油中の微量水分もppmオーダーで分析できるため水分分析の完全自動化も可能となる。
Excellenceシリーズは、独自技術の「One Click™」滴定オペレーションにより直感的操作で測定結果を取得できる。電極の校正、ビュレットの洗浄、メソッドの開始など、使用頻度の高い60を超える実証済みのメソッドが保存されているので、必要に応じてユーザー自身のホーム画面に登録することで高効率なオペレーションが可能となる。
また、Excellence滴定装置は使用中の機器をユーザーニーズに合わせて様々なワークフロープロセスに統合することができる。プラグ&プレイ機能により、USBやRS232機器のほか、追加されたビュレットドライブやセンサボードは自動的に認識される。そのため追加設定なしにこれらのリソースをただちに使用できることはもちろん、安全安心な滴定分析をサポートするハイエンドなセキュリティも担保される。
Excellenceシリーズは同じプラットフォームに基づく3つのモデルをラインアップしているが、食品成分の品質管理向けとしてはターミナル、pHボード、一体型ビュレットドライブを持つ滴定装置で構成される「Excellence T7」が最適。柔軟な拡張性が特長で最大で1つのセンサボード(pH/導電率/電量計)、4つのビュレットドライブ(分注/滴定目的)を追加し拡張することができる。