太陽化学では、ヘスペレチン配糖体「ヘスペレチン-7グルコシド」の水溶性、吸収性を高めた「サンアクティブHCD」について、米国でGRASを取得したと発表した。これにより米国で一般食品向け用途として販売する事が可能となったことから、10月に米国で開催される展示会「SupplySide West 2023 in Las Vegas」で紹介し米国市場への展開を強化していく。
また同社は2021年にケルセチン配糖体「イソクエルシトリン」の水溶性、吸収性を高めた「サンアクティブQCD」で同認証を取得しており、安心・安全で健康維持に寄与する新規フラボノイド-シクロデキストリン包接化合物の国内外における展開をさらに加速していく。
■ヘスペリジンとは
ヘスペリジンは、柑橘類に多く含まれるフラボノイドでビタミンPとも呼ばれている。ヘスペリジンはヘスペレチンにルチノースが結合した配糖体。体内に摂取されたヘスペリジンは腸内酵素によって、ヘスペレチンになり血中に吸収される。
ヘスペリジンは強力な抗酸化能を有し、メタボリックシンドローム予防をはじめ多様な機能を発揮することが期待されるが、ヘスペリジンの水溶性は低く、体内への吸収効率も低いことが問題とされている。
■サンアクティブHCD
難溶性のフラボノイドを酵素反応によりシクロデキストリンに包接させる独自の特許製法で、水溶性ヘスペレチン-7グルコシド製剤を工業的に生産することに成功し、「サンアクティブHCD」として販売している。
健康な成人男性を被験者としてサンアクティブHCDとヘスペリジンの吸収性比較試験を実施したところ、摂取後8時間までの比較時間ではヘスペリジンの約250倍、摂取後24時間までの比較時間においても、ヘスペリジンに対して約100倍の吸収性が確認された。