IFFは、11月13日(月)にメキシコ大使館において、「ANTOJITOS FIESTA – メキシコ屋台のストリートフードツアーへ」と題したイベントを開催した。メキシコの街でメキシコ人が日常的に食べているストリートフード(アントヒトス)について、ゲストを招いたトークセッションや試食を交え、IFFのシーズニング・アプリケーションを使った料理や現地でのスナックの楽しみ方を再現したスナックなどを披露した。(以下、要約)
■メキシコ大使館よりセルジオ・シエラ公使 挨拶
メキシコはフルーツ、野菜、肉などの食料生産国で、世界中で認知されているアボカド、テキーラをはじめトマト、トウモロコシ、カカオなどを世界中に輸出している。日本にとってはアボカド、チリペッパー、カボチャ、アガベの主要供給国となる。メキシコ料理はユネスコ無形文化遺産に登録されており、日本でもより多様なメキシコの味や食文化を、スナック、ファストフード、レストランなどで取り入れてもらえたらと思っている。
■メキシコ屋台のストリートフード対談 +試食
・浜田岳文氏 株式会社アクセス・オール・エリア 代表取締役
世界のレストランレビューアーランキング5年連続1位
・近藤誠司氏 株式会社カサナチュラル 取締役
メキシコ料理レストラン経営、メキシコ食材輸入・販売
浜田氏が廻ったメキシコの各街のストリートフードについて両氏のお話を伺いながら、特徴的な料理を試食。メキシコの食習慣、文化、食材などについても学ぶ機会となった。
(左:近藤誠司氏 右:浜田岳文氏)
●メキシコ料理とテクス・メクス料理
テクス・メクス料理(Tex-Mex cuisine)とは、メキシコ料理から派生したメキシコ風アメリカ料理のこと。メキシコのタコスは本来とてもシンプルで、例えばよく見かけるタコベルが提供しているような商品とは違いがみられる。
●サルサ・タテマダ(焦げたサルサ)
「タテマダ」は「焼いたもの」の意味で、トマト、タマネギ、唐辛子などがローストされており、辛みのなかにトマトやタマネギ、唐辛子の旨味が感じられるソース。
※試食:サルサ・タテマダ
メキシコ人は辛いものが好きで、唐辛子と料理の良い組み合わせがいろいろと考えられている。唐辛子の種類は多く、風味や辛さ、うまみが異なっており、それらが使い分けられている。生状態と乾燥品では名前も違っているし料理での役割も異なっている。
名前の一例:ハラペーニョ→燻製・乾燥→チポトレ
●ヴィーガン・タコス
メキシコではヴィーガン文化はほとんどないが、欧米からの観光客が多い場所では人気だとのこと。
※試食:プラントタコス ひき肉部分をプラントベースミートに置き換えたタコス(IFFと染野屋の共同開発代替肉「ソミート」使用)
●トルタ・アオガータ(溺れたサンドイッチ)
サンドイッチにソースをかけて、ひたひたにして食べる料理。ソースの汁気が十分に染み渡ったパンの味わいが楽しい。
●飲料
ノンアルコール飲料で多いのが、
アグアフレスカ フルーツジュースを水や牛乳で割ったもの
ハマイカティー(ハイビスカスティー)日本での麦茶のような存在
オルチャータ タイガーナッツを使うスペイン版とは異なり、メキシコでは米とシナモンを使った甘い飲料。クリーミーで辛いものに合う
●モレについて
モレは30種類以上の素材が使われている濃度の高いソース。味が凝縮されていて、メイン料理に使われる。メキシコ人にとってモレは宗教・文化と密接に関連する重要な料理。メキシコのそれぞれの地域に特徴的なモレが存在する。
■試食品の調理と解説
・ヘルマン・オリーバ・カンボス氏 在日メキシコ大使館シェフ
・ビクトル・バスケス氏 シエリート・リンドバー&グリル(竹芝)エグゼクティブシェフ
・生山将次氏 アイ・エフ・エフ日本 シーズニング・フレーバリスト
■様々なストリートフードの試食
・ヴァレンティ―ナ・ソースを使ったポテトチップス
メキシコの国民的調味料「ヴァレンティーナ・ソース」を使用。酸味より唐辛子が強めで、唐辛子の旨味が特徴。
・タヒン トルティーヤチップス メキシコの国民的調味料「タヒン」をイメージしたチップス。タヒンは唐辛子を乾燥粉砕したパウダーで、唐辛子の辛み、塩味に加え、ライムの酸味が特徴。果物にかけたりドリンクに入れたりする。IFFはライム果汁感の表現に「ジューシファイヤー」を使用。
・タテマダ風サルサ フレッシュサルサにロースト感と炒めた甘いタマネギ感を付与するIFFの粉末香料「T2N Natural flavor」を加え、タテマダ感を表現
会場には、唐辛子の見本も展示