日本ケロッグ合同会社は8月6日、『いま知っておきたい便秘と腸活の新常識』と題したプレスセミナーを開催した。3名の専門家らが登壇し、小麦ブラン(ふすま)などに多く含まれる発酵性食物繊維の重要性が便秘や腸内環境に関する最新の知見とともに紹介された。
鳥居内科クリニック院長の鳥居明医師は、慢性便秘症患者の経済的影響について言及。患者は一般の人と比べて欠勤率が2.3倍、生産性の低下が1.7倍となり、年間約122万円の経済損失をもたらすことが明らかになったという。また、便秘対策として食物繊維の「量」よりも「質」を意識することの重要性を強調した。
大妻女子大学家政学部の青江誠一郎教授は、発酵性食物繊維の有用性について解説。腸内の有用菌により発酵を受け短鎖脂肪酸を産生する発酵性食物繊維は、炎症性腸疾患の症状軽減や結腸癌の予防など、多岐にわたる健康効果が期待できるという。特に小麦ブランの効果が注目されており、酪酸産生菌の比率を増加させる効果があることが示された。
京都府立医科大学大学院の内藤裕二教授は、アスリートの運動パフォーマンスと腸内環境の関係性について言及。腸内環境を整えることで筋肉維持に貢献でき、高発酵性食物繊維を含む朝食がパフォーマンス向上につながる可能性を指摘した。
最後に、日本ケロッグ合同会社より、小麦ブランを原料とした発酵性食物繊維豊富なシリアル「オールブラン」の紹介があった。オールブランは腸内環境と便通の改善効果を持つ機能性表示食品で、摂取により排便回数が約1.4倍、排便量が約1.9倍に増加するという。