築野食品工業では、米ぬかから抽出した水溶性の機能性素材「RICEO-EX」に中性脂肪の吸収を抑制する高い効果や血圧、肥満を改善する予防効果を見出し、生活習慣病にアプローチする機能性素材として販売強化に乗り出している。先月の食品開発展ではプレゼンテーションセミナーを開催し、製品の特徴や機能を紹介した。
RICEO-EXはマグネシウム等のミネラル成分や水溶性食物繊維、IP6 (イノシトール6リン酸)を約30%含有する淡黄色~淡褐色の水溶性粉末素材。
中性脂肪の小腸への吸収を模倣した胆汁酸ミセル安定化試験では、難消化性デキストリンに比べRICEO-EXに強い中性脂肪吸収抑制作用があることが判明。ヒト高脂肪負荷試験では、食事とRICEO-EXの同時摂取により、食後血中中性脂質濃度の上昇を抑制する可能性が確認されている。
血管機能に関わる遺伝子発現上昇や、脂肪細胞の油滴蓄積抑制メカニズムについても細胞試験で検証しており、血管機能の維持・調節や肥満に関わる脂質蓄積低減作用が期待できるとしている。
プレゼンでは同社が取り組む米ぬかの高度利用について、米ぬかの各種成分を余すことなく利用するゼロエミッション事業であることも紹介した。