インドの培養肉メーカー、バイオクラフトフーズは、細胞培養鶏肉の販売に向けて準備を進めている。インドではまだ培養肉が食品の規制の枠組みの中で定義されておらず、新規食品として製造、生産、輸入を開始するためには、事前に承認を得る必要がある。その後、販売の許可を得る、という流れだ。同社はインド国内で培養肉製造の申請をする初めての企業であるため、インド食品安全基準局(FSSAI)と密に連携し、申請書類の作成を行っているという。
バイオクラフトフーズは、細胞培養の技術と、3Dフードプリンターの技術を使って、細胞培養鶏肉を製造している。通常、鶏を飼育するには約45日かかり、広大な場所が必要で、飼料や人件費など様々なコストがかかる。対して、彼らが作る培養鶏肉のプロセスは3日間で完了するという。持続可能性については大いに期待されているが、課題として、従来の鶏肉と同等の価格で提供できるほど生産規模を拡大できるか、ということが挙げられる。
インドは世界最大のベジタリアン人口を抱えているが、肉を食べる60%の人口の中では、鶏を食べるという人が最も多い。また、培養肉に対する受容性の調査では、インドの消費者の半数以上が培養肉を定期的に購入する意向があると回答した。バイオクラフトフーズは試食会を複数回行うなど、消費者からの関心を高めようと活動している。[2025.2.13][https://www.ingredientsnetwork.com/]