食品の乾燥は、古くから利用されている基本的な食品加工技術として広く浸透している。現在利用されている技術としては、噴霧乾燥、ベルト乾燥、撹拌乾燥、真空凍結乾燥などが挙げられるが、最近では、噴霧乾燥と造粒、ドラム乾燥と撹拌乾燥、減圧とマイクロ波などを融合・一体化させた付加価値の高い技術が確立し、食品の高品質化・差別化に貢献している。省エネ・省スペース、サニタリー性も向上し、ここ数年は革新的な技術開発の動きはないが、基本構造の再構築による食品向けに特化した装置開発、80~90年代に導入された設備の老朽化に伴う更新や制御システムを組み込んだ装置・システムへの需要が期待できる。一方、環境対策関連では、汚泥減容をはじめとした排水、食品廃棄物処理の有力ソリューションとしての用途も進展している。
本稿では、食品の高品質化、環境対策でニーズが高まる乾燥技術の最新動向を探る。
◆食品の多様化・高度化するニーズに対応する乾燥ソリューション提供会社◆
●技術と心で応える乾燥装置のオーカワラ
大川原製作所
●パドルドライヤーの特徴を生かしたブーノクーラーを新発売
奈良機械製作所
●ドラムドライヤを主力に伝導伝熱乾燥に数多くの実績を誇る
カツラギ工業
●多彩なスプレードライヤによる粉粒体処理で貢献
大川原化工機
●粉砕・乾燥・蒸留を得意とし50年以上の実績を持つ
中央化工機
●食品業界でも先端的なマイクロ波利用装置を数多く開発
ミクロ電子