オゾンは強力な酸化力および殺菌作用があり、分解が容易で使用後の残留もない。このためO-157やノロウィルスといった食中毒対策やHACCP対策として製造ライン、手指、食材などの除菌・洗浄、さらに施設の雰囲気殺菌や害虫駆除、消臭などに有効であることから、各種装置の開発が進んでいる。
折からの食にまつわる事故の増加に歩調をあわせるように利用も増えている。
また、近年はISO14000の一環から、企業レベルでの環境対策への取り組みも進んでおり、排水の脱色・消臭、さらに食品工場近隣への配慮から排気口におけるオゾン消臭利用や、焼却炉排ガス中のダイオキシン類の分解など、オゾンの利用方法は進化を遂げている。本稿では、多分野における衛生/環境対策の切り札として消臭、除菌などの作用を活かした利用が進むオゾンの最新動向を紹介する。
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