わが国の食料自給率は約40%(供給熱量ベース)程度であり、どうしても国民の食をまかなうには輸入食品に頼らざるを得ない。食品衛生法違反の事故は、国内原料を使った国内メーカー製造の食品でももちろん発生しているが、昨今の中国産冷凍ギョウザによる薬物中毒事件、乳等を原材料とした加工食品のメラミン混入問題など輸入食品で後を絶たない。
食品の安全性検査を請け負う民間の受託検査機関は、残留農薬のポジティブリスト制度が導入されたH18年前後から増加し、一斉分析対応の技術の開発、制度、迅速性などを訴求し事業を発展させてきているが、昨今は加工食品の残留農薬の一斉分析や消費者からの異物・異臭クレームに対応した原因究明のための分析が増加傾向にあるようだ。分析依頼のニーズは、「リスクをどうやって回避するか」という現実的な対応を図る動きが鮮明になってきたといえる。食品危害物質の分析受託で活躍する民間の検査機関を紹介する。
■民間の検査機関
<残留農薬・動物用医薬品検査等>
日本エコテック
食品分析開発センターSUNATEC
オリエンタル酵母工業
三菱化学メディエンス食品検査センター
ヒル・ラボラトリーズ・ジャパン
環境研究センター食品安全検査事業部
<GMO・特定原材料検査等>
ファスマック
<微生物検査等>
SGSジャパン
<異物検査等>
アグネ技術センター