食品製造施設では、生産品目の増加等に伴う増築や改修により、清浄度区分が不明確になっていたり、作業動線が明確でなく交差汚染が起こっていることが、従来しばしばみられたようだ。
ここ数年の衛生管理体制の見直しで、ゾーニングによる清浄度区分の構築も進み、交差汚染への対策もとられてきているが、清浄空間の維持には日常的な監視と改善が必要だ。
一方、食品工場の外に目を向ければ軽微なものから重篤な臭気にいたるまで発生源追及や行政窓口への苦情が後を絶たない。苦情の増加に伴い、食品工場や水産・畜産加工場、養豚・養鶏場などでは廃棄物や排水処理で臭い対策を図るところが増えてきた。本来は居住区から離れた場所に造られた食品工場などの近くに、家屋などが建てられ住居に接するようになり、臭気対策が必要となるケースもまま見られる。こうした中、臭いの発生原因や処理性能、コストに応じた様々な脱臭技術の開発が盛んになってきている。
本稿では、脱臭技術の現状と主な機器やシステムの特長、さらに清潔作業空間の構築に欠かせない注目の機器を紹介する。
【注目の臭気・エアコントロール装置サプライヤー】
●設置場所を選ばない店舗厨房・工場向け排気脱臭システム
「ハイキクリーン」 京浜産業
●光触媒セラミックフィルターで悪臭物質を高効率に分解
「光触媒セラミックフィルタ」 盛和工業
●省スペース&高性能 植物抽出物の排気消臭システム
「エコゾア」 コンソルコーポレーション
●使いやすさと小型化を両立させたニオイセンサ
「ニオイセンサ XP-329ⅢR」 新コスモス電機
●低温から高温、高湿度環境下まで広範囲にデータ収集を実現
「データロガー Em50」 アイネクス
●品質管理の重要ポイント“湿度”を除去
「無菌除湿機 カサバー」 中外エアシステム