機能性食品や健康食品の需要が急激に高まる中で、粉粒体技術は新たな機能性や活用領域の開拓につなげるべく、素材の複合化、微粉化、多種多様な粒子に特性や機能を与える微粒子設計技術など、高度な技術が要求され、医療、ファイン化学分野からの技術導入も進んでいる。
しかし微小化された粉粒体は、表面が活性化して付着や凝集などの現象を起こすなど取り扱いの難しさも指摘されており、目的通りに使いこなすためには計量、充填、輸送・搬送など粉粒体プロセスにおける的確なコントロールが重要になってくる。
また、健康・機能性食品メーカーや受託製造各社ではHACCP/GMPの導入が進んでいるものの、品質安定のためには粉塵から異物混入問題に至るまでクリアすべき課題は多い。これに対応し、粉砕、抽出、濃縮、造粒、打錠、殺菌など、各装置メーカーでは、従来以上に分解洗浄性やメンテナンス性を向上させたサニタリー仕様やGMP対応の機器開発が求められてきている。
本稿では、これら機能性食品製造に不可欠な粉粒体コントロール技術の最新動向を紹介する。
【注目の粉粒体ソリューションの紹介】
・岡田精工
-転動流動層理論によるフィルムコーティング造粒装置
・奈良機械製作所
-食品・健康食品の造粒・コーティングに豊富な実績
・古河産機システムズ
-品質劣化を抑えた気流式微粉砕機
・バーリー・ジャパン
-真空と空気の組み合わせで素材粉砕栄養素、風味の維持で微粉砕機好調
・大川原製作所
-円錐型シングルリボン混合機洗浄優位性で顧客支持拡大
・富永物産
-粉粒体輸送機「エヤロベイヤ」好調 搬送能力と品質保持で高い評価
・日機装
-粒度分布測定のスタンダード装置「マイクロトラックシリーズ」