わが国の食品でのビタミン需要は、もともと酸化防止目的で利用が進んだこもとあり、CとEを中心に市場が形成されている。
ビタミンCは、その多くが清涼飲料水、ビタミンEは油脂の酸化防止目的で利用されているが、Cについては景気悪化による消費の落ち込みと夏場の天候不良で、09年は横ばいから微減で推移したようだ。そのほかのビタミンについては、安定推移といったところだが、ビタミンDやK、葉酸については新たな知見が報告されるようになり、伸びが期待されている。
本稿では、各種ビタミンの研究開発および販売動向、それらを取り巻く状況についてみていく。
≪各種ビタミンの主なサプライヤー≫
●ビタミンC
中国品・・・森下産業、研光通商、扶桑化学工業、丸善薬品産業、栄研商事、エーザイフードケミカル
英国品・・・DSMニュートリションジャパン
●ビタミンD
DSMニュートリションジャパン
●ビタミンB群
BASFジャパン
DSMニュートリションジャパン
●ビタミンプレミックス
DSMニュートリションジャパン
理研ビタミン
BASFジャパン
●ビタミンE
・天然ビタミンE(トコフェロール)
エーザイフード・ケミカル
理研ビタミン
J-オイルミルズ
横浜油脂工業
・トコトリエノール
エーザイフード・ケミカル
光洋商会
・酢酸ビタミンE
DSMニュートリションジャパン
BASFジャパン
●カロテノイド
・β-カロテン
DSMニュートリションジャパン
BASFジャパン
発酵法β-カロテン
セティ
・マルチカロテン
協和発酵バイオ
光洋商会
・ゼアキサンチン
光洋商会
・ルテイン
フリー体
DSMニュートリションジャパン
光洋商会
エステル体
協和発酵バイオ
BASFジャパン
・リコピン
ライコレッド社製のリコピンを
サンブライト、味の素ヘルシーサプライ、協立物産、協和ウェルネスが販売している。
・クロセチン
理研ビタミン
●ビタミンK
協和発酵バイオ
J-オイルミルズ
●天然ビタミン素材
・ボイセンベリー
日本バイオコン