食品工場の洗浄・除菌は衛生管理の基本だが、食品の安心・安全が厳しく問われる昨今、以前にも増してその重要性が強く認識されるようになっている。近年は、洗浄・除菌剤のやみくもな多用を避け、安全性や環境負荷、経済性を加味し、少量で洗浄・除菌効果を確実に上げられるサニタイザーが求められるなど、実質を追求するニーズが浮上。一方でウイルス対策もクローズアップされ、ウイルスに効果のある製剤の需要も高まってきている。
洗浄と除菌の対象は、食品(原材料、最終製品)、施設(天井、床、壁面)、設備(機械、器具)、包装資材(原料資材、容器)、作業従事者(手指・衣服など)であり、有害物質として洗浄対象となるものは、①微生物、②残留農薬、③付着した食品、原料残渣、④土・砂、⑤塵・埃、⑥サビなどが挙げられる。「洗浄」において対象を微生物(カビ・細菌類)に特定する場合は「除菌」として認識される。薬剤の種類は、アルコール系やヨード系など様々だが、それぞれの特徴を理解し、用途・目的別での使い分けが必要。洗浄・除菌効果だけでなく、洗浄作業性(水溶性やすすぎ性など)や安全性(食品衛生・労働安全性)、環境負荷などの要素も加味して選択する必要がある。
<衛生管理ツールの主な取扱企業>
・洗浄・除菌剤
○日本化薬フードテクノ
○キリン協和フーズ
○タイショーテクノス
・洗浄資材
○日東紡
・防虫対策
○エバーライツ
・ATPふき取り検査キット
○キッコーマン食品
○エア・ブラウン
○スリーエム ヘルスケア