食品の製造工程をはじめ、物流、貯蔵現場、さらには農産物栽培に至るまで温度コントロールは品質管理上欠かせない。特に食品の製造工程における温度の情報は微生物制御と品質管理の観点から見逃せない重要モニタリング項目となっている。温度測定にあたっては、各現場事情にあった機器が求められるようになり、機器メーカーの対応も多様化の一途を辿る。さらに温度測定値の正確さや信憑性、キャリブレーションの信頼性なども問われ始めている。加えて無人および遠隔での情報管理やデータ収集ニーズも高まっている。
温度計測の最大の目的はバクテリアやウイルスのコントロールにある。モニタリング方法は、基本的に重要管理点におけるモニタリングの測定値が管理基準を逸脱した場合に、それを目視等により即時的に確認することができるものでなければならない。一方、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス対策としても、環境に配慮したシビアな温度調整が要求され始めている。IT利用を前提としたデータロガー、コレクター、ソフトウェアなどのソリューションを活用するなど温度モニタリングの見直しに着手する事業所も出てきているのもこのためだ。環境温度の管理も品質維持には欠かせないファクターであるが、温室効果ガス発生を抑えるという側面からもその重要性が見直されている。
<温度管理システムの主な供給企業>
■環境温度の管理
○ティアンドデイ
■調理殺菌工程での温度記録
○エラブジャパン
○パシコ貿易
○エル・エム・エス
■研究開発用途
○アステック
○レーザー計測
■温度計の精度管理と校正
○フルーク