2010年4月21日から「食用塩の表示に関する公正競争規約」が完全施行となり、表示の基準が設定されたことで、最近は味もさることながら特定の“産地”で差別化を図る動きがあり、塩をアクセントに用いたスイーツやスナック菓子などへ利用されるなど用途の広がりを見せている。
2009年度の食用塩市場はかろうじて横ばいを維持したが、下降トレンドで推移していることには変わりはなく2010年度は5%ほど減少したと見られる。食習慣の変化、少子高齢化、健康志向に加え消費マインドが低下するなかで、塩メーカーが勝ち残っていくためには、差別化できる製品の供給とその商品特長をいかにPRできるかが鍵を握る。本稿では、家庭用塩および食品加工塩の市場動向を中心にみていく。