―放射能汚染で農産品トレーサビリティのプレゼンス高まる―
産地偽装表示や消費期限虚位表示のみならず、異物混入事件などが社会的問題となるなど食品をめぐる事件がここ数年相次いで起き、食の安心感が揺らいでいる。加えて福島第一原発の事故に伴う放射能汚染の懸念により、当初放射能の検査対象となった葉物野菜や飲用水に止まらず、現在では茶、水産物、肉、米へと対象が拡大。昨年10月にスタートした米トレーサビリティ制度と相まって、農産品・加工品の産地表示や履歴管理が従来以上にクローズアップされる事態になっている。
同時に2次元コードやラベル、印字装置および印字検査機など履歴明確化のための資材や機器は、品質管理システムの構築を図る上でその重要性を高めている。本稿では、安心安全が叫ばれる食品事情や生産・加工方法の複雑化といった現状をかんがみ、トレーサビリティシステムをはじめとする生産/流通管理システムの構築において鍵を握る各種コードやタグ、さらに精密性、正確さ、鮮明さに加え、簡易操作性や環境配慮の対応が進む印字装置や印字検査機、ラベラーなどの表示・記録関連技術などを紹介していく。
■震災後の有機食品の消費拡大にみる食の安全の急速な高まり
日本経済新聞の調査によると、福島第一原発事故後に食の安全・安心を「気にするようになった」人は50.4%に達した。それ以前からもここ数年は消費期限切れの原料使用問題に始まり、牛肉や鶏肉、米、うなぎなどのブランド偽装、さらに消費期限偽装などが発覚。まさに枚挙に暇がない状態であった。
「2010年度上半期のJAS法の品質表示違反」では生鮮食品と加工食品がほぼ同数の合計261件もの違反が明らかになった。消費者庁及び農林水産省は定期的に実績を取りまとめ注意喚起を促していくとしている。
重要性高まる印字記録ソリューション
サーマルプリンタ
《ハイエンド性能そのままに環境対応高めたSD-X40》
《充実のサーマルラインアップで最適な印字ソリューションを提案》
インクジェットプリンタ
《コートボール紙にも高解像度印字が可能なUVインク型モデル》
ラベル・ラベラー
《高速・高精度と操作性に優れたラベリングシステム》
《上面ラベル貼り精度±0.5mmを実現 チャック付き袋にも対応》
《市場創出型のラベル印刷で石油からコメまで多様な表示ニーズに対応》
文字検査装置・画像処理機器
《日付印字のノウハウと包装現場の声をもとに、使い易さを極めたオールインワン検査機》
《印字検査の処理能力倍増と検出安定性向上を実現》