わが国のω3市場は、DHA・EPAは粉乳向けの動きが鈍く横ばいから微減、DPA、エゴマ油は安定、亜麻仁油は亜麻仁種子の輸入停止後、市場が一時シュリンクしたが健康オイルブームの追い風に乗り、現在は輸入停止前の水準にまで戻ってきている。
DHA・EPAは世界的にはプラス成長を続けている市場であり、特に米国はここ5年で市場規模は2.5倍となっているほどだ。わが国でDHA・EPAの市場拡大を成し遂げるためには、米国のように「ω3がビタミン様の必須栄養素」であることの認知をいかに拡げていくかと豊富な機能性のエビデンスをいかに消費者に伝達していくかが鍵を握る。
本稿では、これら一連のω3素材の市場動向についてみていく。
●米国で人気のω3
●市場拡大へ向けての課題
●機能性評価事業により証明されたω3の有効性
●DHA・EPA素材・製品の市場動向
<サプライヤーの最新動向>
●DHA・EPA素材サプライヤーの動き
・国内DHA・EPA市場のトップサプライヤー日本水産
・マグロ由来のDHAオイル、イワシ由来のEPAオイルを供給タマ生化学
・ケニーは、独自の高度な精製技術により魚臭を抑えたマグロ・カツオ由来の各種DHA原料の供給を行う
・ハリマ食品は、食品・健康食品分野、飼料分野に向けた原料と製品のOEM供給を行っている。
・独自技術により強力な抗酸化力を発揮する「ALGATRIUM(アルガトリウム)」を販売するエヌ・シー・コーポレーション
・微細藻類由来のDHA原料を販売するDSMニュートリションジャパン
・Ocean Nutrition Canada社製のオメガ3パウダーを供給するユニテックフーズ
●DPAの市場動向とサプライヤーの動き
・スピルリナ研究所は、DPA含有油「精製ハープシールオイル」と「精製サーモンオイル」を販売
●シソ・エゴマ油の市場動向とサプライヤーの動き
・精製エゴマ油を家庭用テーブルオイル、機能性素材として食品・サプリメント用途で提案太田油脂
●亜麻仁油サプライヤーの動き
・独自開発したゴールデンA.Cナゲット種を由来のアマニ油を供給する日本製粉
●チアオイルサプライヤーの動き
・良質な御メが供給源としてチアシード&オイルを提案するラティーナ