加工食品の品質や美味しさを高めるうえで、安価で多様な機能をもつでん粉素材の果たす役割は大きいが、2008年までは加工でん粉の表示規制がなく、利用の実態、利用法はメーカー及びユーザーのノウハウ部分が大きかった。
09年3月から加工でん粉の表示が実施され、加工でん粉の利用法が明らかになりつつ使いやすくなる一方で、表示義務が発生したことで添加物表示の必要のない物理的処理品の開発も進んできている。ただし、加工でん粉表示の影響はそれほど大きくはなかったようで、やみくもに加工でん粉の使用が避けられるなどという混乱した事態にはならなかった。
加工でん粉の応用が広がっていることで、需要量は伸びているようで、麺の腰の強さや、モチモチ感のあるパン製品など、以前からアプリケーション開発が行われてヒット商品を出してきた経緯もある。今でもアプリケーションの提案を基礎に積極的な開発がなされている。