食品色素は、消費者の健康嗜好や自然回帰指向を反映して天然系色素を中心に市場が形成されている。天然色素は合成品に比べると食品のpHや加工・流通条件、熱や光の影響を受け易いものが多く、伸展性やコスト面でも対象製品によって問題はあるものの、安定性や自然な色感が消費者に受け入れられ、約200億円前後の安定したマーケットになっている。さらに使い易さ、安全性においての技術の進歩など、天然系の弱点をカバーする工夫が出てきている。
また、ここに来て注目されているのが色素成分の健康機能性だ。もともと着色成分は動植物が自然界から身を守り、種を保護するために備えているものが多く、それらが健康にとっても重要な事が近年解明されてきた。それに伴い、色素を健康維持・増進に寄与する成分として使っていこうという動きがみられるようになっている。
本稿では最近の食品色素の利用状況、各社の動向についてみていく
●注目の色素取り扱い企業
・アイゼン保土ヶ谷
・グリコ栄養食品
・コペルニックス・ジャパン
・三栄源エフ・エフ・アイ
・三共
・タイショーテクノス
・大日本インキ化学工業
・ダイワ化成
・東洋酵素化学
●注目の色素取り扱い企業
・日農化学販売
・日本カラメル工業会
・日本スタンゲ
・日本葉緑素
・三菱化学フーズ
・ヤヱガキ醗酵技研