イオン、アマゾン、コカ・コーラ、ダノンなどのグローバル企業や、アメリカのスーパーマーケットチェーンであるウェグマンズなどローカル企業も参加するGFSI(Global Food Safety Initiative)は9月4日、東京・港区のホテルオークラ東京で「GFSIフォーカスデージャパン 日本食品安全会議2017」(GFSI Focus Day Japan 2017)を開催した。国内外の食品産業からは品質・衛生管理担当はもちろん、経営幹部も含め、359名が参加し、熱心に講演に耳を傾けていた。
同会議は、大手よりもむしろ中小の食品事業者または製造者向けに開発された食品安全管理支援ツール「GFSIグローバルマーケットプログラム」に焦点を当て、その情報を共有し、交流の場とするために企画された。国内では、政府からHACCP義務化の方針が打ち出されてはいるものの、その導入企業の大半は大企業に止まっており、中小企業では35%(平成27年度厚生労働省の調査)に過ぎず、零細企業はその半分にも満たないとの見方が一般的で、アジアを見渡してもその導入の進捗は大幅に遅れているという。
こうした実情を踏まえ、同会議は、HACCP義務化の政府方針を確認しつつ、GFSI発行のガイダンス・ドキュメト バージョン6.4 で認証スキームへの要求事項を網羅した我が国発の食品安全マネジメント「JFS-E C」のほか、GFSIが承認する国際標準の食品安全マネジメント規格の認証取得を勧める啓発的な情報を提供した。今後、同会議への中小企業参加者がこれらマネジメント規格の認証取得に向けた取組みを本格化するかどうかが注目される。
なお、GFSIは2018年3月5~8日、グランドニッコー東京 台場で日本初となる「世界食品安全会議2018」を開催する(詳細はwww.tcgffoodssafety.com)。