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生産性向上や省エネ実現で中空糸膜モジュール導入が急増

クラレが開発した外圧式PVDF製中空糸膜モジュール「ピューリア®GL」(写真)の食品工場での採用・導入が急増している。乳業メーカーの用水・排水処理設備での導入に続いて生産プロセス設備での引き合いも舞い込んでいるほか、機能性食品原料の分離・精製工程での新規設備の受注(既存複数設備の更新時にはこちらも受注見込み)、製麺・スープを手掛ける食品メーカーの排水処理設備の最終放流水の回収用途にてRO前処理の受注などが相次いでおり、その他の引き合い案件も受注につながる見込みだ。

ピューリア®GLは、独自の製膜技術により膜外表面の細孔の孔径が0.02μmと微細ながら、同社従来比3倍の透水性能を実現したもの。中空糸膜の断面を見ると、その細孔は原水側からろ過水側方向に進むにしたがって末広がりに広がっており(従来は同じ孔径で平行)、緻密な膜外表面(原水側の細孔)による高い分離ろ過性能を維持しつつ、通水抵抗を低減し、高い透水性能が確保できる構造になっている。清澄な水では毎時最大13m3(8m3/m2/日)の大量ろ過処理が可能で、動力費(ポンプ電力)削減にも貢献する。膜には高い親水性も付与。これにより、たん白の吸着量を抑えることで耐ファウリング性も向上している。膜素材は、機械的強度と耐薬品性に優れており、薬品洗浄の適用が可能で長期間の使用にも耐えられる。UF膜レベルの高い分離ろ過性能と優れた透水性を併せ持つため、既存設備に加えるだけで設備の生産性向上やコスト削減のほか、省エネなどが図れる点が高く評価されている模様だ。

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