稲畑香料は、マリーゴールド由来のルテインとゼアキサンチンを5:1の割合で含む高濃度タイプの製品供給に乗り出す。インドの有力メーカーで抽出・製造された含量80%以上の結晶品をベースに、国内の自社工場で加工し日本品質の製剤を供給する予定。
現在国内流通しているものはルテインとゼアキサンチンをそれぞれ20%、4%含む製剤がメインであるが、稲畑香料では自社での最終加工(メーカー機能)の強みを活かして、最大約2倍コンク品まで顧客要望に応じる体制を整えソフトカプセル市場の差別化商材の目玉として上市する。また飲料向けでは低濃度から高濃度品まで、顧客目的に応じた粒子径をカスタマイズする方針である。品質の高さとコスト面を両輪にアイケア市場を視野に入れ展開していく。
ルテインとゼアキサンチンはAMD患者を対象に米国で実施された大規模共同研究「AREDS2」や通常の食事から摂取する栄養素の観点から、国内のサプリメントでも5:1の割合で処方するケースが増えている。現在、原料市場ではルテイン単体のみならずルテイン20%とゼアキサンチン4%を含む製品が増えているなか、今回の同社の高濃度品の展開により、業界には波紋が広がりそうだ。