ゴージョージャパンは、食品産業で食品調理・製造やサービスを行う従業員の手指衛生管理に加え、厨房・工場内あるいは喫食現場周辺の環境衛生管理(機器・設備、器具などが対象)をサポートするハンドソープや除菌・洗浄剤、ディスペンサーなどの提供のほか、従業員教育も含めた総合的な衛生管理ソリューション展開している。1997年設立以来着実に実績を伸ばし、現在では製粉、製菓、添加物のほか、医療機器の各メーカーをはじめ、飲料、調味料の大手メーカーでも同社のソリューションが採用されている。
手指衛生では、ゴージョーグループが1988年に発売した手指消毒剤「PURELL(ピュレル)」ブランドが世界80カ国以上で愛用されており、ジェルタイプの手指消毒剤のパイオニアとして世界トップシェアを誇る。2016年には環境除菌・洗浄剤「ピュレル® サーフェス」(写真)を発売し、手指・環境双方の衛生管理サポート体制を整えた。
手指消毒用の速乾性ジェル「ゴージョー® IHS-N」の有効成分はエタノール(76.9~81.4Vol%)であるが、その処方を工夫することによりノンエンベロープウイルスを含む広範な種類の細菌・ウイルスに殺菌スペクトルを有するほか、保湿剤としてプロピレングリコールとミリスチン酸イソプロピルが配合されており、手指のスキンケアも同時に図れる。
一方、ピュレル® サーフェスは、強アルカリ性の洗浄力と、各種細菌・ウイルスに迅速に効果を発揮する除菌力を併せ持つEPA(米国環境保護庁)登録のスプレーボトル入り製品。EPA登録製品の中でも「最も毒性の低いカテゴリーⅣに属し、環境配慮設計を示す『環境設計ラベル』認定の取得とともに、最短の殺菌効果(28種の微生物に対し30秒で効果)が認められた米国でも唯一の除菌剤」(プロジェクトマネージャー・野澤陽子氏)だという。スプレーで気になる箇所に液剤を適量散布して拭取るだけ。無香料で塩素臭や刺激臭がなく、手袋も不要。米国ではNSF (National Science Foundation)のD2登録を得ており、調理器具・食品にかかっても問題なく、すすぎの必要もなく、また、ハラル・コーシャ認定も取得済みで安心して使用できる。
1回の使用ごとに適量の薬剤を吐出するディスペンサーも米国ゴージョーインダストリーズ社が1952年に世界で初めて開発した。ディスペンサーのパイオニアとしてのこだわりから、現在では、「薬剤継ぎ足し時の交差汚染を防止する使い切り型のカートリッジを採用している」(野澤氏)という。カートリッジの製造段階で衛生的に薬剤を密封し、使い切るまで外気に触れない同社独自の「サニタリーシールドTM」を開発して採用することにより、外部からの異物混入を防止した。カートリッジの薬剤吐出口はカートリッジ交換時に、ディスペンサーの薬剤吐出口はディスペンサー使用時に手指が触れない設計とすることで交差汚染防止をさらに徹底。環境問題にも配慮し、使用済みカートリッジのポンプ部と容器本体が簡単に分離できる設計とすることで容器本体をリサイクルに回せるものとなっている。