食品素材の記事

守田化学工業とAvansyaが次世代のステビア甘味料「レバウディオサイドM」についてライセンス契約を締結

守田化学工業は、カーギルとDSMが設立した合弁会社のAvansyaと発酵法で製造された「レバウディオサイドM」に関するライセンス契約を締結したことを発表した。守田化学とAvansyaは、昨今の世界的な砂糖離れに対応するため、世界市場へゼロカロリーのステビア甘味料の拡販に注力していくこととなる。

レバウディオサイドMは、苦味・雑味がなく砂糖に近いまろやかでコク味のある甘味質を有する次世代の甘味料。甘味度は現行のレバウディオサイドAの甘味度(閾値でショ糖比約450倍)よりもさらに強い約600倍の甘味を有する。

守田化学工業がステビア原葉の品種改良を重ねる中で自社開発した高レバウディオサイドA品種で発見した10種類の新規甘味物質のひとつで、既に物質特許は日本、米国、欧州、韓国、マレーシア等で取得しており、その他関連特許も出願している。

安全性についてはJECFAやEFSAなどで評価済み。欧州、米国、オーストラリア、ニュージーランドで食品添加物として認可されている。日本でも同社が2020年末の認可(新規指定)を目指し、安全性と成分規格等の資料を準備して申請作業を進めている。

現在、レバウディオサイドMを使用・製造するには同社の物質特許許諾が必要なことから、日本よりも海外のグローバル企業が注目し、特許ライセンスを求めてきており、すでに世界市場を見据えたグローバル企業数社とライセンス契約が締結されている。

レバウディオサイドMを製造する方法は、ステビア原葉から抽出精製して得られる天然物と天然のステビオール配糖体を原料にして生物変換技術で得られるもの、および発酵技術で得られるものがあるが、いずれにしても同社の特許ランセンスが必要になる。今回のAvansyaとのライセンス契約については、食品関連で世界的に知的財産権の重要性が認識され始めたといえる。

なお、合弁会社Avansyaは、DSMとカーギルの資本比率50:50の合弁会社で今年3月1日に設立。DSMのお膝元であるオランダ・デルフトに本拠を構え、米国ネブラスカ州のブレアにあるカーギルの発酵施設で生産し、「EverSweet(TM)」ブランドで販売する予定となっている。

関連記事

  1. 北欧産ベリー5種類のミックス粉末が好評
  2. コンビ、ヒト試験で殺菌乳酸菌EC-12が口臭を低下させたデータを…
  3. 日成共益、ソーマチン製剤の日本市場へ
  4. 国内製造のβ-アラニンを本格展開へ
  5. BASFジャパン、体内の吸収量を大幅に高めた新ルテイン製剤上市
  6. 「小林HMBCa」、原材料としてインフォームド・チョイス認証を取…
  7. 高濃度タイプのクロロゲン酸原料を拡充
  8. リンゴンベリー種子オイルの本格提案を開始

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2025

PAGE TOP