サムソンは先ごろ、食の安全・衛生確保や、鮮度維持に必要な低温冷水を作り出し、その安定供給を可能にする低温冷水装置「AQUA COOL」(写真)を発売した。
低温冷水は、食中毒菌の増殖抑制や、鮮度、食感の維持に欠かせないものとなっており、これを大量に使用する食品製造加工拠点では、コストパフォーマンスに優れる製造装置を求める声が高まっている。同社では、AQUA COOL単体での展開に加え、既存の調理殺菌装置や真空冷却機のほか、蒸気釜、撹拌釜、圧力・真空釜、スチーマーなどの各種食品製造加工装置含めたトータルソリューション提案を強化し、今後の普及を進める。
AQUA COOLは、二重管の内側に冷媒を外側に冷水を通す熱交換メカニズムの採用により、冷水を効率よく量産できるほか、詰まりにくく汚れにくい構造となっているため、低温冷水の大量・安定供給が行える。万が一の凍結に備え大口径仕様の管を採用したほか、冷媒にはオゾン層破壊係数ゼロのR410Aを採用するなど、環境配慮にも万全を期している。モニターにはカラー液晶タッチパネルを採用し、表示をグラフィカルで分かりやすくしたため、操作も簡単。
常にきれいな水を低温供給するため、食品の安全・衛生性が確保できるシングルユース式と、冷却水の循環再利用により水の節約と省エネが図れるほか、不要となった冷水タンク分の設置スペースが有効利用できるリユース式の選択が可能で、前者は、衛生対策が必要な蒸気釜や野菜などの冷却が、後者は、食品に直接触れないパック商品の冷却などといった用途展開が想定されている。