テルヴィスは宮城大学大学院と共同で、アガベイヌリンの抗糖尿病作用について試験を行い、その結果を5月に静岡市で開催された第73回日本栄養・食糧学会大会で発表した。
インスリン非依存性糖尿病モデルマウスを使った試験で、コントロール飼料、アガベイヌリンを1%および5%、合成イヌリン5%置き換えた飼料の4群により、試験開始5週目に腹腔インスリン負荷試験、6週目に経口糖負荷試験を行った。7週間飼育後に解剖し、臓器重量、血清の生化学的検査、遺伝子解析などを行った。
その結果、空腹時血糖値はコントロール群と比較して5%アガベイヌリン群、合成イヌリン群が有意に減少。糖負荷試験時の血糖曲線下面積(AUC)値は、コントロール群比で1%アガベイヌリン群が有意に減少した。同じく総コレステロール値でもコントロール群比で1%アガベイヌリン群が有意に減少した。これらの結果により、アガベイヌリンの抗糖尿病作用が示唆された。
食物繊維の一種であるイヌリンは、整腸作用や血糖値上昇抑制などの機能性が知られているが、その多くがチコリ由来や砂糖由来イヌリンのデータであることが多く、アガベ由来イヌリンに関しての研究データはまだ少ない。同社では今後も、遺伝子解析等により肥満に関するアディポネクチン関連の発現量などの検討を行っていくという。