奥野製薬工業は、スープ・ソースの濃厚感やうま味、塩味、風味の持続性が増す小麦たん白分解物「ブラボーノW」を開発、本格販売を開始した。小麦たん白を酵素分解し、高分子と低分子のペプチドがバランスよく混在した製品で、ペプチドが有する界面活性作用と呈味向上効果により、食品の風味を改良する。
ブラボーノWは、ペプチド成分に由来する表面張力の低下効果や乳化作用による油脂の微細化により、舌の上で味を感じやすくさせるのが特徴。液体品へ添加した場合、舌に接する液が広がりやすくなり、また油脂を微細にすることで油滴の表面積が増加するため、油脂に溶け込んだ風味や油脂によるなめらかさがより感じやすくなる。また高分子や低分子のペプチドが持つうま味や苦味などにより、味の底上げを図ることができる。
粉末豚骨スープに配合した際の官能評価では、持続した濃厚感やうま味、塩味、風味を確認している。ラーメンスープや惣菜系スープ、パスタソースなどの呈味改善には、対粉末0.05~0.2%の添加、もしくは液全量に対して0.0002~0.02が目安。風味改良効果の高い製品として幅広く提案していく。