アサイー原料や製品を販売するフルッタフルッタでは、7月31日に都内で「アサイーの造血機能性に関する研究発表会」を行った。
■駐日ブラジル大使館主席公使 フランシスコ・カナブラーヴァ氏が挨拶
最大のアサイー輸入企業であるフルッタフルッタとブラジル大使館は長年のパートナーであり、同社はアグロフォレストリー活動を通じてブラジル社会に貢献していること。また、アサイーはブラジル北部を原産とし、大量生産の道を開いたのは、トメアス農場の日本人移民たちであったことなど、ブラジルと日本の歴史的な意義を語った。
■フルッタフルッタの代表取締役CEO 長澤誠氏によるアサイーにまつわる話題
アサイーはかつて、スーパーフルーツの王様として一世を風靡したが、今はトレンドから滑り落ち、当時と比べて出荷量は1/3に減少した。しかし、流行りでなくなったが続けて愛飲している人たちがいる。特にトップアスリート。
トップアスリートたちがなぜアサイーを飲むのか?
貧血で悩むアスリートが多い中、アサイーには鉄分が含まれているため、貧血改善機能が言われていた。が、それだけでは説明がつかず、体の内側からのメカニズムによる貧血改善かもしれないと推測。アサイーが体の中で血液をつくるメカニズムのスイッチを入れる役目をするのではないかと考えられた。
アサイーを飲むことで、アスリートだけでなく貧血で困っている人にも貢献できると期待している。これを機にアサイーを盛り返すべく、「アサイーでみなぎるプロジェクト」※も開始していく。
■国立長寿医療研究センター 清水孝彦先生による研究発表
―アサイーの造血作用に関する研究
アサイーはポリフェノールが多く、これまでの研究から抗酸化作用、心臓保護、肥満抑制、腎臓・肝臓の保護、抗炎症、がんに対する抗腫瘍作用などの機能性が判明している。しかし、2004年からの論文は世界で240報と少なく、研究レベルでは新しい素材と言える。
今回、マウスを使った試験において、アサイーは赤血球を作る作用を促すホルモンの分泌量を増やすということが分かった。
マウスにアサイーを4日間投与したところ、白血球の量は同じだが、赤血球の量が増えた。造血ホルモンであるエリスロポエチン(Epo)は増加傾向にあった。また、アサイーを1回投与して2時間後に解析したところ、腎臓でのEpoが遺伝子レベルで高くなっていた。血液中のEpo量も増えていた。Epoは腎臓から分泌されて骨髄に作用して赤血球が作られる。造血ホルモンのメカニズムはヒトもマウスも同じであることから、ヒトにも効果があると考えられた。
※「アサイーでみなぎるプロジェクト」
アサイーの造血機能でアスリートのパフォーマンス向上を提案訴求するプロジェクト。
プロジェクトのサイトをオープンし、アサイーと造血、スポーツの関連情報を発信するとともに、小売店での店頭キャンペーンや飲食店とのコラボ展開、オンラインショップやSNSでのキャンペーン、イベント出展などのプロモーションを展開していく。