関連トピックス

キャンディを人工甘味料不使用でリニューアル。ペクチングミの開発も―カンロ

カンロが8月1日に開催した「2019年12月期 第2四半期 決算説明会」では、ノンシュガーキャンディで人工甘味料不使用にリニューアル、グミの好調と新製品紹介などが行われた。

19年1~6月の小売販売金額をみると、市場全体では飴と錠菓は伸長、グミは微減(-0.8%)であったが、同社においては全ての分野で増加。特にグミの販売金額が18年比で9%の増加となった。特に炭酸飲料系の「カンデミーナグミ」の急速な伸長が目立った。

また、飴については、健康のど飴ブランドが市場全体および同社でも伸長したのに加え、「まるごとしぼったのど飴シリーズ」のようなコンパクト商品については、前年同期比で市場全体が141.8%であったのに対し、同社に限ると210.9%と市場以上の伸びを示し、好調に推移した。

同社の2019年重点施策は、
1 素材を活かす
 2 機能性
の両方で進めていくとのこと。

■キャンディ:ノンシュガーで人工甘味料不使用
人工甘味料に頼らないノンシュガー製品を考えており、同社の人気ブランド「ノンシュガー 茶館シリーズ」では人工甘味料不使用で今秋にリニューアルしていく。

例えばコーヒーキャンディ分野では販売金額1位となる「ノンシュガー珈琲茶館」では現在、人工甘味料(アセスルファムK、スクラロース)が使われているが、リニューアルではこれらを使用せず、還元水あめの控えめな甘さを強調した作りにしているという。

消費者の約6割がノンシュガー製品を望んでいるが、4割は美味しくないとネガティブな意見を持つ。同社では、ノンシュガーでも美味しい商品が求められているとし、低カロリーで虫歯になりにくいが自然な美味しさをもつ製品の設計を目指す。

なお、「健康のど飴 ドクタープラス」もリニューアルする。
今までのパッケージでは消費者に伝える力が弱く分かりにくかったのではと考え、大幅なリニューアルをし、パッケージに分かりやすく表示することにした。併せて、医師の確認済み商品認定マークである「AskDoctors」マークを加えることになった。これはキャンディカテゴリー初となる。

■ペクチングミの開発
現在、市場ではゼラチングミが主流。ペクチングミはゼリーのような食感で、従来はべたつくなどで一般流通菓子では難しかった。それが、同社の開発により一般流通でも可能な製品が出来上がった。
◎9月発売の新商品「コトットグミ」
ペクチンの良さを活かした、甘く濃厚な味わいのグミ。香り立ちが良くデザート感覚。

同社ではフルーツ系グミ「ピュレグミ」と、噛み応えのある「カンデミーナ」を展開するが、ペクチン配合グミを3本目の柱に育てたいところ。また、同社は松本工場におけるグミの新ライン稼働により生産能力が向上。グミ市場はまだ伸びると考えており、今後も新製品の開発を進めていく。

関連記事

  1. 厚生労働省、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」報告書案を取…
  2. 食品用増粘安定剤の販売拡大に向けた設備投資を実施
  3. DM三井製糖とサラヤが共同コンセプト商品として“砂糖+羅漢果”の…
  4. 豆乳 2022年の豆乳類全体の生産量は416,329kL(前年比98.…
  5. グミの咀嚼が唾液分泌を促進し、口腔内の潤い対策に貢献―明治が農芸…
  6. 乳酸菌ME-3の腸管バリア機能保護効果に対する試験結果が論文化
  7. 三菱ケミカル、来年1月に酢酸・酢酸塩類を2次値上げ
  8. ケルセチンの認知機能への効果や腸内細菌叢に関する話題を発表―「知…

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2025

PAGE TOP