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独自AIで捕獲昆虫のカウントと種別判定を実現
新型LED捕虫器による解析・即報サービス開始

食品工場や製薬工場などの総合環境衛生管理サービスを展開するアース環境サービスは9月12日、LED間接照明メーカーのLuci、独自のAIプロダクト開発などを手掛けるゴウハウスと提携し、AIを導入した新型LED捕虫器「RIG1.0」を共同開発したと発表した。

「RIG1.0」の共同開発を発表するLuciの南里氏(左)、アース環境サービス・社長の松本氏(中)、ゴウハウス・CEOの佐藤氏(右)

RIG1.0はLED捕虫器にカメラ、CPU、通信機能を搭載したもので、昆虫を捕獲した粘着シートの画像を定期的に撮影してサーバーに送ると、この画像から捕獲昆虫のカウントと種別判定が行えるAIが自動的に解析を行い、その解析結果をクライアントに直ちにフィードバックする。

捕獲昆虫のカウントと種別判定は高度の専門知識が必要で属人性が高く、そのリードタイムは一般に数週間程度とされるが、RIG1.0は数分程度しかかからない。このため、製品出荷前までに製造ロットごとの昆虫捕獲データをまとめて評価し、対応措置を完了するという理想的な防虫管理が行える。アース環境サービスでは、RIG1.0を「品質保証型防虫管理の実現の一歩」(松本吉雄社長)と位置づけており、機器メンテナンスも含めたプランでサービスを提供していく。

LED捕虫器は、従来の蛍光管捕虫器に比べて消費電力が少なく、捕獲性能も同等以上の設計。カメラ、CPU、通信機能を搭載しているものの、素材選択や設計の工夫により生産現場への設置に対応した強度と安全性を確保した。

AIでは、昆虫のカウントと種別判定に特化した画像解析AIを独自開発。2つのAIエンジンで構成されるもので、撮影画像から昆虫の数やシート上の位置情報を取得し、さらに系統分類学の原則に沿った種別判定を行う「オーディン」と、昆虫体が破損した場合など、判別が難しいケースに対して過去の判断軸を基に正しい判別を行う「フリッグ」がそれぞれ補完し合い、高精度の判別結果を導き出す世界初のシステムだ。フリッグは判別経験を積み重ねることでさらに学習が深まるため、利用の進展とともに常に精度を高めた捕獲昆虫データが得られる。

なお、サービスは、撮影・解析・即報の頻度別で2つのプランを用意。1時間1回の「プラン720」は月額合計30,000円、24時間1回の「プラン30」は同20,000円となっている。画像撮影は10分間に1回まで対応できるため、今後はクライアントの要望などを踏まえ、プランを増やしていく可能性もあるとしている。

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