物産フードサイエンスは、12月6日に腸内環境と健康に関するメディア向けセミナーを開催した。セミナーでは、同社研究開発センター 副センター長 栃尾 巧氏が「腸内環境と健康 プレバイオティクス「ケストース」という選択」と題し、腸内環境に関する話題や基礎情報、さらに同社が腸内環境改善のための研究からたどり着いた「ケストース」について解説した。
腸内環境にとって重要になるのは腸内細菌叢である。善玉菌:日和見菌:悪玉菌が、2:7:1である場合が安定(レジリエンス)している状態といえ、このバランスが異常をきたす(ディスバイオシス)ことが、消化器系、代謝系、免疫系、がん、うつなど様々な疾患の原因となる。疾患の原因は、食事、生活習慣、薬物(抗生物質)、加齢の4種類が考えられる。
では、腸内環境を改善するためにはどうしたらよいか?
1)プロバイオティクス 生きた菌
2)プレバイオティクス 腸内の菌のエサ
が考えられる。
腸内環境にも血液型のようなもの(エンテロタイプ)があり、腸内細菌叢の特徴は個人個人で様々。そのため、自分の腸内環境に適したプロバイオティクスを探すのはかなり難しい。そこで「自分の腸内にいる良い菌を増やす」ことが大切となり、良い菌を増やすためのプレバイオティクス選びが重要となる。
プレバイオティクスも様々なものがあるため、善玉菌を効果的に増やすプレバイオティクスを選ぶ必要がある。同社は、腸内環境を改善し健康効果をもたらす食品素材の研究を行い、その結果たどり着いたのが「高機能プレバイオティクス ケストース」であった。
ケストースは①ビフィズス菌、乳酸菌だけでなく、酪酸生産菌も増やす。②短鎖脂肪酸(酪酸)を増やす。③成長、アトピー、生活習慣病の改善・予防などの効果が研究されている。物産フードサイエンスは全国の10以上の研究機関と共同研究を行っており、国際論文も多い。同社は“プレバイオティクスの専門家”として、すべの食品へのケストース配合を目指している。
なお、2020年1月28日(火)には、ケストースの研究成果を集めた「ケストース研究会(仮)」を開催する予定となっている。