技術・機器の記事

食品含有成分量測定が生産ライン上で可能に
独製ハイパースペクトル画像処理ソフトを販売

キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)は、ハイパースペクトルイメージング技術を中心としたデータ処理用ソフトウェアを提供するドイツのLuxFlux社と販売代理店契約を締結し、同社製統合ハイパースペクトル画像処理ソフトウェアの提供を開始した。

ハイパースペクトルイメージング技術は、食品分野でも食品や異物の素材・成分を検査する“分類”に加え、食品の外観検査や内部検査で活用されているが、高速移動対象の画像分析ソフトの開発が遅れているため、従来は静止状態の対象物の撮像・画像分析等のR&D用途が一般的だったという。この点、同社製統合ハイパースペクトル画像処理ソフトウェアは、AI(機械学習)で開発した対象の撮像に最適な解析・測定モデルが開発できるため、生産ラインを高速移動する対象物の可視化に加え、分類、測定も行うことができる。

同画像処理システムは環境開発ソフトウェア「fluxTrainer」と実行環境ソフトウェア「fluxRuntime」の2つのソフトウェアで構成される。fluxTrainerは、ハイパースペクトルカメラで撮像した大量のデータを波長で分類(特徴量を抽出)し、AIで学習モデルを生成および検証するもの。一方、fluxRuntimeは、fluxTrainerで生成した学習モデルを利用し、データキューブ(対象物を波長分類した2次元撮像データを撮像時間軸でスライドさせて積み重ねた3次元配列データ)ベースのリアルタイムでの分類・測定を実現する。

想定価格(税別)は、fluxTrainerが113万円(リニアステージ制御を加えたfluxTrainer Proは170万円)、luxRuntimeが128万円。販売は、キヤノンITS直販のほか、既存提携先であるSIパートナーと画像専門商社を主体に進める。2022年にはこれら製品群で1億円の売り上げを目指す。

関連記事

  1. コスパ優れたローエンドモデル水分活性測定計発売
  2. 飛来虫侵入防止効果を高めたシートシャッターの受注加速
  3. AI技術活用の商品需給計画システムを導入
    計画主導型ロジ…
  4. 手洗い用タッチレスタイマーに新色をラインアップ
  5. 軟包装用のガス式無菌充填包装システムの受注活動を加速
  6. 子ども食堂「向日葵の家グループ」へSDGsサポート
  7. フードロスとチャンスロス削減、異物対策で注目
    湿度100%…
  8. 工場内感染予防に効果「エアーサプリ」を開発
    -ヒノキチオー…

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

食品開発展2024

食品開発展2024は終了いたしました。次回、食品開発展2025は、2025年10月15日(水)~17日(金)に東京ビッグサイトにて開催いたします。

PAGE TOP