林原のビタミンC製品「アスコフレッシュ®」は、熱や酸素の影響を受けにくい“安定型ビタミンC”。同社の酵素技術を用いてアスコルビン酸にグルコースを結合させたビタミンC誘導体(主成分はL-アスコルビン酸2-グルコシド)で、アスコフレッシュ®100gはビタミンC52gに相当する。摂取すると小腸の消化酵素によりビタミンCとグルコースに分解され、ビタミンCを効率良く体内に取り込める。
通常、食品や飲料へ配合したビタミンCは保存中に分解されやすく、たん白質やアミノ酸などと反応してにおいや着色の原因となることが欠点とされるが、アスコフレッシュ®は光や熱、酸素などに対する安定性に優れ、色の変化やにおいの発生、成分の分解の心配がない。たん白質やアミノ酸、鉄などのミネラルを配合した製品においても良好な色調を保ち、ビタミンCで退色してしまうアントシアニンの色調にも影響を与えない。
たん白含有飲料や栄養強化タイプの焼き菓子にも使えるという応用範囲の広さも特徴で、今後さらに需要が高まると考えられる、たん白質を強化した高齢者向け栄養食品などにも配合できる。また、長期保存食は安定性の高さが生かされる用途と言え、加工適性の高さに加え、長期保存食におけるビタミンC供給源にもなる。持続可能な開発目標(SDGs)に繋がるフードロス削減の観点からも長期保存できる商品の需要は高くなると考え、同社では積極的な紹介を続けている。
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