味の素は、11月30日から米国においてステビア甘味料「AJISWEET™RA」を飲料・菓子等のメーカー向けに販売を開始する。ステビア甘味料のバイオニアである守田化学工業と提携し、同社が日本国内で製造する、後味の苦み・雑味が少なく味質優位性を特長とするステビア甘味料を「AJISWEET™ RA」として米国で発売するもの。海外の加工食品メーカーが抱えるステビア甘味料由来の品質課題解決に貢献する。
同社はこれまでアスパルテーム等の製造・販売を行う甘味料事業を通じ、“ストレスフリーなおいしい甘さ”という砂糖にはない価値を提供することで、生活者のこころとからだの健康に貢献してきた。世界の高甘味度甘味料市場は、近年の生活者の健康志向の高まりと、各国における砂糖税の導入等を背景には拡大しており、中でもステビア甘味料は、過去5年で市場規模が約3倍と急拡大しているという。
現在、海外市場に出回っているステビア甘味料は、後味の苦みや雑味などの味質に課題があるとされており、味の素は60年以上の歴史を持ち、1971年に世界で初めてステビア甘味料の開発に成功した守田化学工業と提携。同社が日本国内で製造する、後味の苦み・雑味が少なく味質優位性を特長とするステビア甘味料を、「AJISWEET™ RA」として米国で発売することとなった。同品はステビオール配糖体(ステビア抽出物100%)であり、後味の苦み・雑味が少なく純度の高い ステビア成分(レバウディオサイドA)を含み、砂糖の約300~400倍の甘味を有する。
今後は、同社の海外での販路を活用して、米国の他にカナダ、メキシコ、欧州及び中南米へ販売地域を順次拡大するとともに、ステビアと独自のおいしさ設計技術を組み合わせた甘味料の製品化も計画していく予定。アスパルテーム等の既存製品に加え、ステビア甘味料をメーカー向けに発売し、多様化する市場ニーズに応えることで、食と健康の課題解決企業の実現を目指す。