ネキシラは、持続可能な環境負荷の少ないカーボンニュートラル素材の有機食品ブランド「inavea(イナベア)」を立ち上げ、第一弾商品として腸内フローラに焦点を当てたオーガニック素材3品(セネガル種・セヤル種アカシアガム、バオバブアカシア)を新発売した。
アカシアガムは、分子量が30万~100万Daの高分子多糖類で、急速な発酵は起こらず、ゆっくりと腸全体で発酵が進むことが自社の研究でも確認されており、「お腹にやさしい」水溶性食物繊維としても注目されている。またバオバブは水溶性と不溶性の食物繊維を豊富に含むスーパーフルーツ素材で、アカシアガムとの組合せによる相乗効果も得られる。これらに「環境にやさしい」という付加価値をつけた素材として、普及活動を行う。
同社は1970年代からNGOとともに持続可能な開発を手がけており、アフリカ諸国を中心とした原料の持続性や現地での技術指導、現地住民の生活の質の向上、さらに環境配慮の一環としてサハラ砂漠周辺の防砂林用にアカシアの植樹も行い、この10年間で200万本の植樹実績がある。地球温暖化の一因となるCO₂削減への取組みが世界各国で進むなか、最終食品加工メーカーのCO₂排出量は原料由来が多くを占めていると同社では捉えており、原料としてのCO₂排出量と最終商品のカーボンスコアがゼロと算出される、カーボンニュートラル素材として開発した。
カーボンニュートラルへの着手は3段階に分かれており、①原料収穫から納品までのCO₂排出量を測定②生産エネルギー、輸送費、原材料調達方法の見直し等による全体のCO₂排出量の削減③ウガンダへのセラミック浄水濾過器の提供(飲み水に利用する際の薪使用量の削減)などによるカーボンオフセット(CO₂排出量相殺)、とする対策手順を構築した。
ネキシラ社では、環境配慮の観点からこれらの手順を用いた生産体制の見直しを図っており、会社全体として2025年までにCO₂排出量を18%減らす方針を打ち出している。