昭和29年(1954年)創業のトリトンフーヅは、海藻に関する研究から開発、製造、販売までトータルに手掛ける海藻商品の総合メーカー。このたび和洋女子大学 家政学部 健康栄養学科の多賀昌樹准教授との共同研究により、食事の最初にめかぶを食べること(めかぶファースト®)で、“痩せホルモン”として知られる消化管ホルモン「GLP-1」の増加を促し、さらにその効果が持続することを明らかにした。
■研究結果:めかぶ摂取でGLP-1高濃度状態が120分も持続
成人女性7名を3グループに分け、食前、食後30分おきに血中GLP-1濃度を測定した。
3グループ:①白米200gのみ、②白米+めかぶ40g、③白米+キャベツ40g
その結果、②白米+めかぶ摂取群では、食後120分まで高いGLP-1濃度が持続したことが判明。この持続性は③白米+キャベツ群では見られなかった。また、血中GLP-1濃度のAUC(曲線下面積)についても、②白米+めかぶグループが最も強い数値を示した。
※GLP-1
小腸から分泌される消化管ホルモンであるGLP-1はインレクチンと呼ばれ、血糖値を一定に保つために重要な役割を果たす。食後血糖値が上がるとインスリンの分泌を促進させる機能を持つが、満腹感を感じさせる作用もあり、食欲を抑制することから“痩せホルモン”とも呼ばれている。
■研究を行った多賀昌樹准教授のコメント
今回の試験において、めかぶ摂取後の血糖上昇抑制作用には、消化管ホルモンであるGLP-1の持続的な分泌によることが明らかになりました。GLP-1によるインスリン分泌作用と胃内容物排出抑制作用により、ゆっくりと消化することで血糖上昇を抑制するだけではなく、体内においては、心臓の保護作用や老化防止作用、食欲抑制作用を持つと言われています。
■海藻摂取による食欲抑制効果に期待
本試験結果により、野菜よりも海藻を摂取したときの方が血糖値上昇を抑制する効果が高いことが明らかとなった。海藻、とくにめかぶを食事の最初に摂取するという「めかぶファースト® 」(トリトンフーヅの提唱)の実践は、無理なく食欲を抑え肥満を抑制することに繋がると考えられた。