日清オイリオは、2020年度の家庭用食用油の市場規模が1,600億円を突破したと発表した。オリーブオイルやゴマ油が市場拡大を牽引し、アマニ油は100億円を突破した。
食用油は肥満の一因とされて敬遠されがちであったが、最近では適量摂取すべきものとして見直されており、食用油の健康性やおいしさに対する期待も高まっている。内食機会の増加もあり、2020年度の家庭用食用油の市場規模は過去最高を更新し、1,668億円、前年対比108%と拡大した。
近年の市場拡大を牽引しているのは、オレイン酸を豊富に含み、フルーティな香りと風味が特長のオリーブオイルだと考えられている。オリーブオイルは431億円、前年対比100.7%と、カテゴリー別でトップのキャノーラ油の438億円に並ぶほどの規模であった。
体に良い成分を豊富に含む「サプリ的オイル」の主力、アマニ油の市場規模は102億円(前年対比93.3%)と、2年続けて100億円を突破した。そのほかサプリ的オイルの市場規模は、しそ油・えごま油が55億円、MCTオイルが18億円、ココナッツオイルが9億円となった。なかでもMCTオイルは前年対比200%超と、大きく拡大した。
ごま油市場は368億円、前年対比124.2%と大きく伸長。家庭でごま油を使う料理が増加傾向にあることが背景と考えられている。また、こめ油も103億円、前年対比133.9%と高い伸長率となっている。原料の天然・自然感、揚げ物がカラッと揚がるなどの特徴が支持されたとみられる。