物産フードサイエンスは、アピと共同発明し、物産フードサイエンスが取得した特許第6266741 号「ハナバチ用飼料」について、(公社)発明協会より、令和3 年度中部地方発明表彰 発明奨励賞を受賞した。
本発明は、ケストースを含有する養蜂用飼料に関するもの。養蜂産業では、花がなく蜂のエサが不足する季節には砂糖水や養蜂用飼料を給餌しているが、養蜂用飼料は腐敗しやすく、食いつきが悪い場合は飼料が残り劣化してしまう、など課題を抱えていた。
これらの課題解決のための研究により、ケストースを含有する液糖は、蜂が好んで摂取し、かつ腐敗防止に寄与できることが判明したことで養蜂用飼料への可能性を見出し特許を取得した。
地方発明表彰は、実施されている優れた発明、考案または意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するもの。中部地方でさかんな養蜂産業への貢献や、ケストースの持つ生理機能について高く評価され、受賞となった。
※ケストースとは
スクロースに1 分子のフルクトースが結合した三糖類の難消化性糖質で、タマネギやアスパラガス、ニンニク、大麦、ライ麦などにも含まれている。砂糖に似たまろやかな甘味を有し、摂食後は消化されることなく大腸まで届き、ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸産生菌などの有用菌の栄養源となることが知られている。物産フードサイエンスでは、ケストースの持つ多様な生理機能に関して研究を進めており、ヒトはもちろん動物や昆虫に対する効果についても積極的に研究している。