3月3日に虎ノ門ヒルズの会場およびWeb配信にて開催された「第3回抗酸化・機能性研究会」では、「腸内環境と食-抗炎症・免疫調節・抗酸化を中心に-」をテーマに最新研究が紹介された。
■NRF2による硫黄代謝制御と抗炎症作用
東北大学加齢医学研究所 教授 本橋ほづみ
生体の酸化ストレス応答において重要な転写因子NRF2がミトコンドリアの硫黄代謝において果たす役割を紹介し、NRF2による抗炎症作用の分子機構を考察
■ビフィズス菌の高機能化を介したポリフェノールの健康機能発現
甲南女子大学医療栄養学部 准教授 川畑球一
ポリフェノールの新たな健康機能発現メカニズムとして、腸内のビフィズス菌の潜在的な抗炎症活性を引き出して高機能化する作用を解説
■グァー豆由来食物繊維による腸管保護作用に関する研究
広島大学大学院統合生命科学研究科 教授 鈴木卓弥
発酵性食物繊維の摂取が腸内細菌叢の変化や短鎖脂肪酸の増大を介して、腸管を保護したり、腸管上皮のインテグリティを維持する作用について紹介した
■腸内細菌叢から生物寿命延長にアプローチする
京都府立医科大学大学院 医学研究科 生体免疫栄養学(太陽化学)講座 教授 内藤裕二
腸内微生物、腸内代謝物の情報解析から老化時計(Aging Clock)の一つとしてgAgeTM(ジーエイジ:gut clock of aging)という考え方を披露
■特別講演 Fiber and Gut Health.
PHD RD. Joanne L. Slavin, Professor in the Department of Food Science and Nutrition at the University of Minnesota
米国での食物繊維と腸内環境や免疫などにかかる最新のトピック、グアーガム分解物の生理学的利点などを紹介した