~改正大気汚染防止法本格施行でクローズアップされる悪臭対策~
健康や食の安全に対する関心は高まる一方であるが、それに歩調をあわせるように日常生活における軽微な臭いについても発生源追及や行政窓口への苦情件数が増加している。苦情の増加に伴い、食品工場や水産・畜産加工場、養豚・養鶏場などでは廃棄物や排水処理で臭い対策を図るところが増えてきた。本来は居住区から離れた場所に造られた食品工場などの近くに、家屋などが建てられて住居に接するようになり、臭気対策が必要となるケースもまま見られる。最近はスーパー、レストランや外食産業などでも近隣に対する臭い対策が求められてきている。こうした中、臭いの発生原因や処理性能、コストに応じた様々な脱臭技術の開発が盛んになってきている。環境省や自治体でも規制や情報の提供、指導を行なうなど積極的な姿勢を見せている。4月1日には揮発性有機化合物(VOC)排出規制を盛り込んだ改正大気汚染防止法が施行された。VOCの処理は脱臭にもつながることから悪臭対策の技術や装置が改めて注目されている。本稿では脱臭技術の現状と主な機器やシステムの特長を紹介する。
■食品業界の臭気対策に貢献する有力企業
コンソルコーポレーション
新コスモス電機
タクマ
東急車輛製造
日本無機
ハーベストジョイ