食品原料のWebサービス「シェアシマ」を運営するICS-netは、食品原料のロス削減に向けた新たなサービス「アップサイクル特集」を開始した。同社のWebサービスを活用して売り手と買い手を結びつけることで、未利用の食品原料の有効活用を進めていく。
食品ロスは食品製造業だけで121万トンも発生している一方で、余っている食品および食品原料についての情報が共有されていないという問題があった。そこで同社は、食品原料検索サービスを活用することで、これらの食品ロスの削減につなげられると考え、未利用原料の専用サイト「アップサイクル特集」を立ち上げた。
シェアシマが販売を代行するという本システムを利用することで、原料の売り手側は社名を明かすことなく販売できるので、ブランドへの影響などを考えずに済むというメリットがある。また、買い手側は未利用の食品原料に対象を絞って情報収集できるため、SDGsを考えた付加価値品を効果的に作ることができる。どちらの場合も、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の達成に貢献できる。
未利用の原料在庫を何とかしたい、製造過程で出る端材を活かしたい、新たな取引先を見つけたい、などの問題を抱える企業に適しており、購入側についても、新しい食品原料を見つけたい、お得な原料を使いたい、新しい取引先を見つけたい、などの希望に応えられる。
なお、長野市に本社を置く同社は、長野市及び地元企業と共にアップサイクル食品の開発を目指す「サーキュラーフードプロジェクト」にも取り組んでいる。長野市のNAGANOスマートシティコミッション(NASC)と連携し、循環型社会を目指す実証実験を開始した。今回立ち上げた「アップサイクル特集」は、未利用の食品原料を売買し、必要とする人につなぐプラットフォームとして機能する。
さらに同社は、東京都の「フードテックを活用した食のアップサイクル促進事業」にも採択されている。こちらは11月をめどに専用サイトを立ち上げ、マッチングサービスを開始していく。
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