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キミカ、世界水準の研究設備と環境性能を備えた新社屋が竣工

アルギン酸メーカーのキミカが創業80周年事業として千葉県富津市に建設していた新社屋「キミカ本館」が倉庫2棟とともに完成した。本館は鉄骨・鉄筋コンクリート造・地上2階/延床面積3,923㎡でオフィス機能、研究開発機能、品質検査機能、福利厚生機能を集約し、オフィスエリアは従来比3倍、ラボエリアは従来比4倍に拡充している。構想段階からワークショップを開催して社員の想いを汲み取り、環境性能に優れた技術や災害対応設備を数多く採り入れたほか、建物前面の広々とした緑地を地域に開放した。ダイナミックな構造設計が生み出す24m×70mの柱のない大空間には「ワンルームオフィス」と「オープンラボ」を配し、建物中央のクロス階段で有機的に結ぶことで社員同士のコラボレーションを促す設計となっている。

研究エリアは、オープンな理化学試験エリアに加えて、機器分析室や微生物試験室(クリーンルーム)、安定性モニタリング室等を機能別に区画分けし、医療用材料(医薬品原薬、医療機器原料)メーカーに相応しい試験検査環境で、医薬品GMPにも対応。アルギン酸の用途開発を行う「食品アプリケーションラボ」にはプロ仕様の製麺・製パン設備を揃え、約100名を収容できるセミナールームも併設している。

また「次世代型輻射式空調」を採用し、その熱源を地下水に求めることで、一般的な空気空調と比べて50%以上の環境負荷削減を実現。加えて、室温に影響を与えず新鮮な空気を採り入れられる外調機、外装ダブルスキンシステム(二重窓)、昼光制御の電動ブラインドを備え、建物に掛かる熱負荷を軽減している。

新社屋の前面にはあえてフェンスを設けず、広々とした緑地を地域住民に開放し、11月3日には、地域住民を対象とした内覧会を開催、将来的には、セミナールームに地域の子供たちを受け入れて科学実験教室を開催することも構想している。

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